こんにちは、けいタンです。
近代日本の歴史について説明します。
今回取り上げるテーマは?
今回から大学の集中講義のように数十回にわたって「近代日本の歴史」について解説します。
参考した本は油井大三郎さんの「避けられた戦争」です。
第1講は話のプロローグとして1920~1940年代の全体像を俯瞰的に眺めてみましょう!
1920~1940年代の日本
1920年代の日本と世界
1920年代の日本は国際平和をリードする大国の1つとして期待されていました。
今とは全然、違いますね…。それくらいその当時の日本には力があったということです。
特にこの頃の日本は、紛争の平和的解決を目指す国際連盟の常任理事国でした。
あと1922年のワシントン会議では九か国条約が締結され、中国の領土保全、門戸開放・機会均等を約束しました。
そして1928年には、国権の発動としての戦争放棄を規定した不戦条約を調印しました。
1930~40年代の日本と世界
1930年代の日本での大きな出来事の1つが1931年の満州事変でしょう。
この満州事変は先ほど紹介した「九か国条約・不戦条約」を最初に違反したことでもあり、
日本は国際平和をリードする国から条約を世界最初に破る不名誉な国として世界から位置づけされてしまいました…。
このときくらいから、日本は戦争の道に首を突っ込んでいったのではないかと考えます。
1937年からは日中戦争がはじまり、1941年からは日米戦争(太平洋戦争)が起こり、
ポツダム宣言による無条件降伏・終戦に至るのです。
戦争を避ける選択肢?
この投稿の最大の目的は「なぜ日本は太平洋戦争という、いわば自滅の道に突入したのか?そして、戦争への道を防ぐ方法はなかったのか?」
ということについて考えていきます。
今の現代社会でも、ウの国とロの国が対立していますよね。
いつ日本がこのような戦争に巻き込まれるのかは分かりませんが、過去の歴史から失敗や教訓を学び、
現代の社会生活に活かすことが歴史を学ぶ意義だと思います。
参考本である「避けられた戦争」でも1920年代の日本の中にあった戦争を避ける選択肢の発掘を目指すものについて筆者の考えとともにまとめられています。
その内容と一緒に私自身の意見も踏まえながら、戦争を未然に防ぐための方法について考えていきましょう!
戦争の道への第1歩
満州事変が起こった原因を考える
まず日本が満州事変への道に突入していく過程について考える必要がありますね。
その要因としては次の3つがあります。
- 中国における内戦が勃発したことで、日本人居留民の生命や財産が危険にさらされたこと
→中国による国権回復運動の発展を日本が排日運動と捉え、反発したこと - 米国による1924年の移民法によって日系移民差別条項が挿入され、それに反発したこと(反米意識)
- ロシア革命によるソ連邦が、中国共産党などによる国権回復運動を支援したこと
→満蒙(満州・蒙古)における日本の特殊権益がソ連・中国共産党から脅かされている(「反ソ・反共意識」)
国権回復運動とは、帝国主義時代に失った租借地などのさまざまな利権の奪還や不平等条約の改正を求める運動のことをいいます。
当時の中国はアヘン戦争をはじめ、多くの欧米諸国や日本などから租借地や不平等条約などの不利益を被っていました。
その反対運動を日本政府が排日運動と捉えたというのが1の内容になります。
結局1~3を踏まえると、「反中・反米・反ソ・反共」意識が1920年代の日本に国際的孤立感を抱かせ、軍事力で満蒙の特殊権益を守るしか道がないと思わせていったのです。
したがって、これらが満州事変への道に突入していく要因といえるでしょう。
歴史教科書におけるギャップ
新外交と旧外交
非常に面白いことに世界史の教科書と日本史の教科書では、同じ史実でも着眼点が異なっているところがあります。
例えば1920年~30年代の世界情勢について、世界史の教科書では「戦争によらないで紛争を解決する方法の開拓・国際連盟の創設・民族自決権の承認」である『新外交』への転換を重視しているのに対し、
日本史の教科書では「軍事力で領土・市場の拡大を図る」という『旧外交』の継続性を強調しています。
このようなギャップが生まれる背景には、第一次世界大戦の受け止め方や戦時体制のあり方の認識などといった歴史教育の問題があり、ここに世界史と日本史の間のギャップが生まれているのです。
ちなみに、2022年度から高校の歴史教育でどうやら「歴史総合」(必修)という科目が創設されたそうです。
この「歴史総合」では世界史と日本史をうまい感じにミックスしている科目ですが、もしかしたらそこには教育面における世界史と日本史のギャップを小さくする取り組みの一環かもしれませんね。
この集中講義でこれから考えていくこと
アプローチと争点となる出来事
最後にこの集中講義で取り扱う主な出来事とアプローチについて話します。
近代日本の歴史を学習する最大の理由は、過去の出来事から新たな知見を手に入れ、現代社会で応用することだと考えます。
今回、取り上げる本のタイトル「避けられた戦争」にもあるように20世紀前半の世界の戦争について振り返るとともに、どうすれば戦争(対立・コントラスト)を避けることができるのか(=戦争を避ける道はなかったのか)
…すなわち、戦争以外の別の選択肢を取ることができなかったのか、ということについて考えていきます。
そのためにも、政治家だけではなく民間の知識人や政策、各国の動向など多面的に捉えていきます。
そして、争点となる出来事は以下の7つです。
- ヴェルサイユ講和条約(1919)
- ワシントン条約(1922)
- 米国移民法(1924)
- 中国の国権回復運動
- 張作霖爆殺事件(1928)
- ロンドン海軍軍縮条約(1930)
- 満州事変(1931)
これらについて次回から時系列を居って順に解説していきますので、お楽しみに!
まとめ~20世紀前半の度重なる戦争を避ける方法はあったのか?!
今回の内容はいかがだったでしょうか。
プロローグだったので、どちらかというと詳細な内容よりもざっとした内容がメインでしたが、
次の投稿からより具体的な20世紀前半(近代日本・近代世界)の歴史の話にあなたをいざないますね。
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それでは今日はここまでとします。最後まで見ていただきありがとうございました。
また別の投稿でお会いしましょう。けいタン
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