こんにちは、けいタンです。
今回は普段使っているであろう
汁椀にまつわる意外と知らない…でも気になる疑問について考えていきましょう。
今回のテーマについて
多くの方が日常生活でふた付きの汁椀を使っているとは思いませんが、
外食に出かけたときやおせち料理でお雑煮が出てくるときは、
たいていふた付きで汁椀が出されてくると思います。
このふた付きの汁椀って、いざ中身を食べよう(飲もう)としても
なかなかふたが取れないですよね…。
そんな経験を皆さん1度は体験しているのではないでしょうか?
一方で、この不思議な現象をちゃんと説明できる方は正直、少ないかと思われます。
そこで今回のテーマは、
汁椀のふたが開けにくくなるのはどうしてなのだろうか?
という、そんな一度は考えてもおかしくないテーマについて、
科学的な観点からその原因を追究していきましょう!
では、Let’s science!(サイエンス!)
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ではまずは、今回の話の結論部分から始めていきます。
今回のテーマに対する解答
なぜ汁椀のふたが開けにくくなるのか?
という疑問に対する簡単な模範解答は、
熱膨張の仕組みによりお椀の中の気圧が下がり、
外から圧力をかけられている状態になるからなのです。
では熱膨張や気圧の話について、もう少しだけ詳しく見ていくことにしましょう。
汁椀と熱膨張と空気の膨張について
気体の性質と熱膨張
そもそも気体には、温めると膨張して体積が増え、冷やすと収縮して体積が減る性質があり、
この現象を熱膨張といいます。
今回の疑問である、ふたがなかなか取れない仕組みも、
この熱膨張が関係しているのです。
ふたが開けにくい理由
では、ここからは図を使ってふたがなかなか取れない仕組みを説明していきます。
最初の熱かった汁は、当たり前のことですが、時間とともに冷めていきます。
このとき、汁椀の中の気体(実際には「空気」と「湯気」)も一緒に冷えるのですが、
先ほど紹介したように、気体は冷えると体積が減り、体積が減ると、
気圧が下がることになります。
ということは、汁椀の内側が1気圧以下になるのに対し、
外側では空気が相変わらず1気圧のままであるため、
汁椀のふたは外から圧力をかけられるということになります。
このために、ふたがピッタリと閉まってしまい、開けにくくなるのです。
空気の膨張によって起こる現象
また汁椀について、汁椀がテーブル上をすべったという経験はありませんか?
というもの、これは逆に空気の膨張による現象なのです。
これも図を参考にしながら、説明を聞いてもらえるといいかと思います。
知っていましたか?多くのお椀の底には、円形の高台が付いているのです。
そして、この高台と接地面に水があると、水が汁椀と接地面とのすき間をピッタリふさぎます。
膨らんだ空気については、汁椀を持ち上げようとするため、汁椀とテーブルとの摩擦が減るのです。
そのため、ちょっとした少しのきっかけで、汁椀はテーブルをすべるようになるのです。
まとめ~熱膨張でお椀の中の体積が変わる!
いかがだったでしょうか。
では今回も、最後にまとめをして終わりにしましょう。
確認しておくべき汁椀と膨張(熱・空気)に関する3つのこと
- そもそも気体には、温めると膨張して体積が増え、冷やすと収縮して体積が減る性質がある。
→これを熱膨張という。 - 汁椀の中の空気が時間とともに冷めていくと、体積が減り、中の気圧が下がることになる。
→汁椀の内側が1気圧以下になるのに対し、外側では空気が1気圧のままであるため、汁椀のふたは外から圧力をかけられることになるので、ふたが開けにくくなる。 - 汁椀がテーブル上をすべったという経験は空気の膨張による現象である。
→汁椀の底にある高台と接地面に水があると、水が汁椀と接地面とのすき間をピッタリふさぎ、膨らんだ空気は汁椀を持ち上げようとするため、汁椀とテーブルとの摩擦が減り、少しのきっかけで汁椀はテーブルをすべるようになる。
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では今日はここまでです。最後までご覧くださりありがとうございました。
また明日お会いしましょう。けいタン
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